コロナ禍で様々な行動制限のあった私たち。
それは演劇においても同様で、以前はよく行われた演出だったのに…というものがいくつかありました。
その代表的なひとつが、「客席降り」だと思います。
まだ客席降りのあった全ての公演で再開された…というわけではありませんが、少しずつ客席降りの再開・解禁の流れになってきています。

依然として気を付けねばならないことだらけではありますが、嬉しい流れ…!
3年間以上もの間、どの作品でもほぼ封印状態だった客席降り。
以前から舞台ファンの方にとってはおさらいの意味で、初めて観劇に行く方にはより公演日への楽しみを増やしてもらうためにも。
今回は改めて客席降りについて、意味合いやマナーを解説させていただきます♡
目次
客席降りって、そもそも何?
舞台を彩る演出には様々なものがあります。
古典的なものでは奈落、最近のものではレーザーやプロジェクションマッピングなど…。

スモークや、大きな会場での火花演出など…本当にたくさんあります。
そういった演出の中でも一風変わっているのが客席降りかもしれません。
先ほど色々挙げた演出は、主に舞台上で行われること。
ですが客席降りはその字のごとく、客席通路など私たちの目の前まで俳優さん方がいらっしゃってお芝居や時には歌唱、殺陣などのパフォーマンスをしてくださるんです♡

一瞬で走り抜けるだけの時もありますが、それでも通路に近い席だと胸がいっぱい…!
一言で客席降りといっても様々なスタイルがあります。よく見かける例を紹介しますね♡
俳優さん方のパフォーマンスをより迫力いっぱいに間近で楽しめる演出ですが、その反面俳優さんたちとの距離が近い分私たち観客側でも気を付けなければならない注意点がいくつかあります。
客席降りがあるかどうかって、どうやって知るの?
注意点をご紹介する前に、これから行く作品に客席降りがあるかどうかについても気になりますよね。
客席降りの有無は、基本的には劇場へ行くまで分かりません。
もっと言えば客席降りのある公演でも「これから客席降りをはじめますよ」とアナウンスがあるわけではなく、突然俳優さんが後方通路から舞台へ駆け抜けていった…!なんてことも。

フェス形式の公演やライブパートでの客席降りでは歓声があがることもありますが、ストレートの舞台では歓声もあがりません。

そのため、何かが凄いスピードで横切っていったと思ったら俳優さんだった…!ということも度々あります。
稀に公演公式サイトで「今回は客席通路を使った演出があります」と事前にお知らせしてくださる作品もありますが、実施される公演でも告知のないことがほとんどです。

過去シリーズのある作品でしたら、そこから推測することはできますが…。
結局初日の幕が上がるまでは分かりません。
「じゃあマナーはどうすれば…」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、これからご紹介するマナーや注意点は客席降りの有無に関わらず基本的なことばかり。
「どうせないし」という前提ではなく、「ないかもしれないけど、なかった時も必要なことだから」と思いながら読んでいただければ嬉しいです♡
客席降りの注意点
荷物は通路に置かない、はみ出さない
大前提として、手荷物は自分の座席内のスペースに収めること。
- 座席の下
- 膝の上
いずれかの場所に置き、そこからはみ出すような大きなものはコインロッカーやクロークに預けましょう。

通路の横の席だから、キャリーケースは通路に置いておこう…!は絶対NG。
客席降り有無に関係なくスタッフさんから注意されます。
平常時でも気を付けたい基本マナーではありますが、通路横の席の場合は無意識のうちにはみ出していたり、リュックやカバンの紐が出てしまっていないかも注意を。

先ほど書いたように、客席降りのスタイルによっては俳優さんが全速力で駆け抜けていくこともあります。
開演前私たちが通路を行き来するのとは違い、客席降り時は俳優さんにとって動きにくい条件がいくつか…。
- 客席内はステージ上よりも暗い
- 衣装によっては視界が悪い・動き辛い
- 役柄を保ちながらのパフォーマンス
- 全力疾走や歌唱・談笑しているお芝居・殺陣をしながらの移動
そんな中足下に予期せぬ荷物が置いてあるとつまずいたり、最悪の場合大きなお怪我に繋がってしまう可能性も…。
応援している俳優さんの安全ためにも、私たちができる最低限の「荷物は通路に置かない、はみ出さない」というマナーは守りましょう。

順番に通路を巡ってくださる公演の場合は危険を事前に判断し「何か物が落ちているからこの通路は…」と避けて行かれてしまうこともあります。
お触りしない、身を乗り出さない
同様に、俳優さんが近くを通っている際に身を乗り出して大きく手を振ってアピール…等もNGです。
他のお客さんの迷惑になるだけでなく、俳優さん側からしても「ここは避けよう」という逆効果になってしまう可能性が高いです。
周辺の方々の視界を遮るような行為はほかの方の迷惑になるだけでなく、俳優さんに嫌われてしまう原因にも…。

客席降りの際はうちわやペンライトなどの応援グッズを持っていることも多く、無意識でも隣の人の顔や身体に当たってしまえばトラブルにも繋がりかねません。
この他俳優さん側からアクションがあった時を除き、お触りをしようとしたりハイタッチなども禁止されています。

ハイタッチなどが行える客席降りの場合は、予め指輪など手のアクセは外しておくと良いですよ♡
せっかく目の前に俳優さんがいらっしゃったのだからアピールしたい、接触したい…!という気持ちは充分分かりますが、マナーが守られない公演が続いてしまうと客席降り自体がなくなってしまいます。

俳優さんの個人イベントでは握手会などもあるので、気になる方はそちらもチェックを♡

座席から移動しない
同様に当然のマナーではありますが、例えキャストさんが近くの通路を通ったからと言って席を立ったり移動したりも禁止です。

そんな人いるの?!と驚かれる方の方が多いかとは思いますが…。
でもたまにいらっしゃるんです…。
客席降り中にお客さんが勝手に移動してしまうと、予定通りに公演が続行できなくなってしまったり、俳優さんのお怪我に繋がってしまいます。
言うまでもなくマナー違反ですし、「ついつい気持ちが舞い上がってしまって」では許されない行為です。
同様に「そんな人いるの?!」と多くの方が思う行為ではありますが、自身がチケットを所有していない座席への移動も禁止されています。
「2幕からのライブパート、1幕の時にあの通路席が空いていたから移動しちゃおう!」
そんな軽い気持ちで全員が勝手に移動してしまうと、公演の続行が不可能になってしまうのは容易に想像が出来ることですよね。

お仕事などの事情で途中から参加なさる方もいますし、空いてる=移動して良いなんて許されるはずがありません。
今後の作品でも、客席降りという楽しみを続けていただくために
作品名は控えますが、残念ながら個人的にも過去に色々なトラブルを見かけてきました…。
- 空いている通路席に移動する方
- キャストさん目がけて座席から立って周囲の方々を押しのけて手を伸ばしておられる方
- 大きな声を出してキャストさんの気を惹こうとされている方
残念なことに円盤化してくださった映像に、ハッキリとその様子が収録されてしまっていることもあります…。
仮にそんな様子を、初めてその作品に触れた方が目撃したらどう感じるでしょうか?
マナーのなっていないジャンルなのだな…あのキャストさんのファンってあんな感じなんだ…と思われてしまっても仕方がないですよね。

どの作品、どの俳優さんかは言いませんが、実際に私も「ああここのファンか…」と思う場面があります。
ファン目線でその作品やキャストさんに対してプラスの印象を抱けないだけでなく、運営側にとってもそれはきっと同じこと。
- 次回作から客席降りをなくしてしまう
- ファンイベントでも接触イベントの機会を減らしてしまう
- 最悪の場合、作品シリーズへ貸してくれる劇場がなくなってしまう
そんな悲しい展開になってしまうかもしれません。

反対に、客席降りでもマナーの良い作品なら「もっとこんなイベントも…」と企画してくださるきっかけになるかもしれません。
大好きな作品シリーズの今後の楽しみは、増えるも減らすも私たちファンのマナー次第。
色々な観劇に関するマナーの中でも、客席降りのマナー違反はジャンルの楽しみや盛り上がりを下げるのに直結する行為とも言えます。
マナー違反の方を見かけたときは
仮に劇場でそういった方を見かけてしまった場合ですが、直接声かけをして注意してしまうとそれもそれでトラブルになりかねません。

マナー違反を平気でする方ですから、その場での口論だけでなく後々SNS上で嫌がらせをしてきたり…などとても厄介な人も中にはいます…。
大変心苦しいですがその場では一旦気持ちを抑えていただき、劇場スタッフさんへ注意を促すようお願いすることをおすすめいたします。
- その方々の座席番号やだいたいの列を伝える
- 自分が注意した人だと周りの方にばれないようにお願いする
- 決して自分では直接その人たちに注意をしない
その存在だけで公演への楽しみやわくわくが増える、客席降り。
普段はステージ上でしか見ることのできない推しさんが間近を通ってくださる…。
とても有難く、そして公演が終わった後もずっと思い出に残る演出のひとつです。

コロナ前はハイタッチや握手に頭ポンポンなど、所謂接触もこの客席降りの際に行なわれることもありました♡

先ほど書いた通り、あくまで「俳優さん側からアクションがあった時」にです。
客席降り=ファンサというイメージが強いかも知れませんが、それだけでなく客席降りは私達がキャストさんに全力で愛を伝える場でもあります。
応援グッズの持ち込みが可能な公演なら、うちわやイメージカラーのペンライトで「ここにもあなたのファンがいます!」と全力で愛を伝えてみては♡
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