人気ゲーム「刀剣乱舞」 を舞台化した、刀ステシリーズ。
既に観たことがある!という方にも、これから沼にはまっていきたい!という方にも魅力が伝われば…と思い観劇の際の感想を綴ってきました。
今回感想を綴る外伝は、刀ステシリーズの中でも本公演とはちょっと違う幻の1公演。
刀ミュシリーズをご存知の方は、「特別公演」と聞けば厳島公演であったり巴里公演が思い当たるかと思います。
同じように、そんな特別公演が舞台「刀剣乱舞」でも1度開催されました。
それが「外伝 此の夜らの小田原」!
2017年に行われた外伝は、神奈川県にある小田原城の天守閣前にて上演が行われました。
通常の公演とは異なり、一夜限りの開催でした。
出演される刀剣男士のキャストさん達は、外伝のすぐ後に上演された「ジョ伝 三つら星刀語り」と同様となります。
開催が発表された際は、ジョ伝上演前の特別公演ということで「一体どんな関わりが?」「刀ステの時間軸の中ではどこにあたるの?」など、SNSをざわつかせました。
今回はそんな外伝の見所や個人的なレポを綴っていこうと思います♡
ちなみに、刀ステシリーズって?という方は下記記事から先に読んでみてくださいね♡
なお、本記事中にはほかの刀ステシリーズのネタバレも含んでいます。
目次
あらすじ
ある日、主より調査任務を命じられた山姥切国広、へし切長谷部、小夜左文字の三振りは自分たちが到着したのが目的地ではないことに気づく。
そこは小田原征伐発生前の小田原。
山姥切国広たちは、山犬の群れに襲われるひとりの男をなりゆきで助けることとなる。男の名は藤原在吉。足利長尾氏当主・長尾顕長の命により、山姥切国広を打った刀工の弟子であった。
なぜ山姥切国広たちはこの時代にたどり着いたのか。
小田原城の麓で出会う、或る一夜の出来事ーーーー
舞台『刀剣乱舞』外伝 此の夜らの小田原
記事の冒頭で、「出演されている刀剣男士達はこの後に上演された『ジョ伝 三つら星刀語り』と同様である」とお伝えしました。
でもあらすじに掲載されているのは3振だけ…?
ネタバレになってしまうので詳細は省きますが、是非本編を見てみてくださいね♡
ただひとつ言えることは、この作品はバックステージ映像やお稽古映像、そしてパンフレット等のインタビューから推察するにかなりお稽古期間が短かったことが伝わってきます。
少なくとも円盤に収録されているお稽古映像の中でメインキャストさん全振りが揃っている様子は確認できません。
過去作品に出演歴のあるキャストさんであればこれまでの経験もありますし、殺陣にも安定感がありますよね。
そのためこういう演出になったのかな…?という事情が、なんとなく覗えました。
外伝の見どころ♡臨場感たっぷり!
お稽古期間が短かったとは言っても、作品としてのクオリティが即席感がある…なんてことは一切ありません♡
公演が行われたのは小田原城の天守閣前…つまり屋外での公演です。
そうなると気になるのはお天気ですが、実は外伝は雨天の中で行なわれたんです!
大雨の中で始まった公演でしたが、エンディングにはあがっているという奇跡の一夜…♡
舞台となっているのが小田原城の麓ということで、実際の小田原城をバックに公演が行なわれました。
あいにくの雨かと思いきや、雨があることでリアルに麓の中にいるかのように見えるという天候すらも味方につけていたように思います。
小夜左文字役をつとめた納谷健さん。スタッフさんや観客へ気遣う様子にはお人柄が表れていますよね♡
納谷さんのツイートからもお分かりいただける通り、真っ白な小田原城にプロジェクションマッピングが映し出される演出も。
劇場の公演では難しい、歴史ある実際の小田原城と最新技術のコラボレーション…!
映像で見るとより鮮明に全体が見渡せますので、是非円盤でも確認してみてくださいね。
特別公演なので、外伝は普段とは違い複数回上演されるのではなく1発本番のみ。
そのためいつもとは違う緊張感も感じることができます♡
山姥切国広役 荒牧慶彦さん
刀ステと言えば、この俳優さんを思い浮かべる方も多いのでは?
長年山姥切役をつとめていらっしゃる、荒牧さん。
外伝は、時間軸としては虚伝と義伝の間のストーリーになると刀剣男士達の会話から推測されます。
つまり虚伝にて写しは偽物ではないという問題に直面し、椎名鯛造さん演じる不動行光を自分に重ねつつ乗り越えていった後の山姥切ということです。
乗り越えた…とは言え、全てを受け入れているというわけではないことは義伝を見た方はおわかりのことかと思います。
そんな曖昧な心境で、かつこの本丸の刀剣男士達にとって「因縁の地」でもある小田原でのまさかの邂逅。
これはもう山姥切にとっての大事件であるということはお察しいただけますよね?!
刀ステシリーズの中でも随一上演時間は短い時間ですが、その中で特に山姥切の心の中の成長が見られる公演なのではないかと思います。
竹下健人さん演じる藤原在吉と、ここで出会ったからこそ続く義伝でのあの空回りっぷりがあったのか…と考えるとちょっと可愛らしくもあります。
ジョ伝にも繋がるものがあるとも考えられますね。
へし切長谷部役 和田雅成さん
和田雅成さん演じるへし切長谷部。
原作ゲームをなさっている方なら、へし切長谷部といえば「主命」というイメージの方もいらっしゃるのでは?
刀ステシリーズでも主命に固執する長谷部の姿がうかがえます。
しかしその実、仲間想いな一面も。
「主のために近侍である山姥切のことを気にかけているのだ」と言いつつも、在吉と出会った際にチラチラと山姥切の方を気にしたり会話に割って入る様子も外伝では見受けられます。
個人的には、 長谷部が珍しく主命よりも仲間のことを率先した言動をしている…と感じたシーンもあります。
是非どの部分なのか、外伝を観つつチェックしてみてくださいね♡
外伝は、時間軸としては虚伝と義伝の間のストーリーと先ほどご紹介しました。
義伝に長谷部は出演してはいませんが、ここでの小夜との会話がこの後のストーリーに深く関わってきます。
へし切長谷部は登場しませんが、この外伝と合わせて改めて義伝を見てみるとよりストーリーの深みを感じることが出来るかと思います…!
小夜左文字役 納谷健さん
義伝では己の物語について、「復讐」についてかなり執着を見せていた納谷健さん演じる小夜左文字。
その理由がこの外伝にて明かされます。
外伝にて山姥切は改めて自分の物語と対面し、そして受け入れる姿を見せてくれます。
ですがそれが故に、更に己の物語にハマってしまった小夜。
山姥切のフォローをしつつも、徐々に復讐に固執されていく小夜の変化に注目していただきたいです。
そしてなにより、納谷さんの身体能力にも注目…!
冒頭でもお伝えした通り、大雨の中屋外で行われた外伝。
悪天候の中でも変わらず身のこなしの軽さを見せつけてくださる納谷さんには感服しかありません。
短刀は他にも博多藤四郎役の木津づばささんがおられますが、外伝では山姥切・長谷部・小夜の3振りがほぼほぼメインとして構成されています。
打刀である2振りとは全く違った殺陣を行う納谷さんの小夜は圧巻です!
また、実は在吉役の竹下さんとは同じ劇団Patchの仲間という共通点があるんです♡
同じ劇団に所属しているとは言え劇団での舞台以外での共演というのは中々にないことですし、普段共に切磋琢磨している仲間だからこそ見えてくる関係性もあるかと思います。
俳優さん側の関係性を知っていると、より楽しめるものがるかもしれません♡
骨喰藤四郎役 北川尚弥さん
線の細さ・儚さ…まるで原作から飛び出してきたかのような骨喰藤四郎。
北川さん演じる骨喰藤四郎の再現性の高さに、驚かれた方も多いのでは♡
先に上演された虚伝では、杉江大志さん演じる鯰尾藤四郎が登場していました。
原作ゲームでは、鯰尾藤四郎と骨喰藤四郎は同じ粟田口派の脇差で何かと繋がりも多い関係です。
「いつか骨喰藤四郎も刀ステシリーズに登場するのでは?」と囁かれていただけに、北川尚弥さんの骨喰の登場はかなり嬉しいニュースでした。
残念ながら外伝では限られた登場シーンでしたが、その中でも強すぎるビジュアルを持って存在を知らしめてくださりました。
刀ステ出演している刀剣男士達の中では、随一スライディングの演出が多い鯰尾と骨喰の二振。
外伝では雨の中にも関わらず、スライディングする演出が…。
思わず「凄い…」と声が出てしまいそうなほど!
北川さんの体幹や、それに耐えきれるお衣装を手掛ける衣装スタッフさんの素晴らしさにも驚きしかありません。
同田貫正国役 武子直輝さん
無骨、という単語がよく似合う武子直輝さん演じる同田貫正国。
外伝は雨で、更には時間帯的にも暗い中でも上演でした。
髪や衣装が真っ黒な同田貫は埋もれてしまうのでは…と心配が頭を過りますが、全く埋もれないどころか圧倒的な存在感を見せつけてくださりました。
刀ステシリーズのパンフレットを参考にした場合、同田貫は骨喰の次の顕現順番となります。
つまり、外伝の時点ではまだ練度も高くないのでは…と予想されます。
ですが同田貫自身の抱える物語からして、戦いに執着しているからこその威勢の良さなのかな、と推測できました。
雨の中での公演ということで顔の傷のメイクも大丈夫なのだろうか…と勝手にハラハラしてしまいました。
そんなことは全く気にならないくらいしっかりと衣装もメイクもマッチしていたことには、改めて映像を見ていても驚きしかありません♡
個人的にはもう一つ、これまで武子さんは殺陣を行うような作品には出演されていなかった印象でした。
ですが好戦的な同田貫を何ら違和感ないどころか、圧倒的な存在感をもって演じられていたのも印象的でした。
外伝ではあまり殺陣のシーンはないものの、登場シーンやラストシーンは絶対に見ていただきたいです!
山伏国広役 横山真史さん
横山真史さん演じる山伏国広。
一度観たことがあれば、何故か安心感があるというか、初演からいたのでは?と思わせてくれるくらいの頼りがいをみなさん感じるのではないでしょうか。
外伝から刀ステシリーズに参加されているはずなのに…!
山姥切の兄弟刀の中でも随一、兄貴分である山伏。
山姥切・長谷部・小夜のピンチに駆けつけてくる登場シーンは、是非チェックしていただきたいところ♡
また、原作ゲームをなさっている方には2.5次元化で気になるポイントがあるのではないでしょうか。
それはあの特徴的な笑い方の再現性…!
横山さんが演じる山伏は、横山さんが本当に普段からそういう笑い方しているのでは?と思わせてくれるくらい自然で、驚かされました。
外伝でも限られたシーンの中で、山姥切国広との兄弟刀だからこその関係性が見えています。
他の刀剣男士の間にはない様子は、必見です♡
横山さんのあの滲み出てくるような優しさは、正に山伏そのもの。
日本号役 成松慶彦さん
刀ステ史上では第一号となる、槍・日本号役の成松慶彦さん。
舞台上とは異なり、かなり狭い中での槍はなにかと難しかったのではないかと思います。
また、他の刀剣男士達は割合短刀や打刀と小柄なタイプが多かった外伝。
立ち位置のバランスもあった中、違和感なくおられたのは演出はもちろんのこと成松さんの努力の賜物かと思います…!
へし切長谷部役の和田さんと、博多藤四郎役の木津つばささんとのショットからもそれは確認できます。
打刀とは言え長身の和田さん。実は181cmと高身長の俳優さんです。
ですがそんな和田さんの隣に立っても、成松さんは明らかに高身長であることが分かります。
なんと188cmなんだとか。槍役…ぴったりですよね♡
ステージの広さ的にそこまで大立ち回りはないのですが、槍という他の刀剣にはない存在感。
これまでの刀ステとは違ったように感じることができる要素の1つだったと思います。
博多藤四郎役 木津つばささん
コテコテの博多弁を喋る博多藤四郎役の木津つばささん!
他では見られないお姿ですよね♡
当時2.5次元舞台に出られるのはこれで3作品目というまだまだ駆け出しでした。
大抜擢と言っても過言ではないキャスティングだったのではないかと思います。
同じく短刀である納谷さんはテコンドーを長年なさっていたこともあり、戦闘向きなアクロバティックをなさる印象です。
対して木津さんは、サッカーやテニスを得意とされる持ち前の運動神経の良さで短刀を扱われているように感じました。
ミュージカル「薄桜鬼」にて藤堂平助役を演じられた経歴のある木津さん。
ですが、殺陣の経験はあるものの短刀は初めてです。
外伝では荒削りな感も否めませんが、短期間でここまで仕上げてこれるのは木津さんの努力に他なりません!
今作の刀剣男士達の中でも1番明るく周りを巻き込んで行く空気の読めるキャラクターと言っても良い博多。
辛い物語の多い刀ステの中でも心のよりどころの存在です♡
ソハヤノツルキ役 飯山裕太さん
安定した演技力がファンからも好評を得ている飯山裕太さん。
飯山さんが演じるソハヤノツルキは、「ソハヤノツルギ ウツスナリ」と言われるように坂上宝剣の写しとして在る刀。
創られた経緯は異なるとは言え、山姥切と同じく「写し」の刀です。
ソハヤがこの本丸にいたからこそ山姥切は写しとしての自分をありのままに受け入れることができたとも思います。
そして何より、同じ写しとはいえ「山姥切とは全く違った在り方をしていた」というのも客観視できて良い存在だったのではないかと思います。
ソハヤのお衣装はかなり特徴的な甲冑。
今作にご出演されている刀剣男士達の中でも、動きにくさで言えばNo.1なのでは?
ですが、そんなことを感じさせない軽やかな殺陣には驚きです。
飯山さんの殺陣も勿論おすすめではあるのですが、個人的には戦闘終了後にもソハヤらしいフリーダムさを発揮しているところも見所でした♡
刀ステシリーズの中でも、一味違った外伝
上演時間が長時間に渡る公演も少なくない刀ステシリーズ。
どこから見ても魅力的な作品ですし、どの作品も捨てがたい内容です。
ふらっと見始めたが最後、あっという間に時間が過ぎていた…!なんて経験一度はあるはず。
実はこの外伝は、屋外での特別公演ということもあってか上演時間約70分間と他の作品よりもかなりコンパクトになっています♡
そのため、比較的他の刀ステシリーズよりもサラッと見れちゃうんです!
そしてなによりも円盤では、バックステージ映像やお稽古映像だけでなく特典映像もかなり充実しているんです。
小田原へまだ行ったことがない方でも小田原を堪能できますし、更には小田原の歴史も学べちゃうという嬉しい特典♡
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管理人
どれもこれも刀ステや出演されているキャストさんを堪能するには見逃せないものばかり♪
新作観劇前に初心に返り、既に観劇・鑑賞済みの方も改めて円盤を見返してみてはいかがでしょうか♡
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